解体したり造ったり―「3つの土間の家」現場レポート02―

こんにちは、山猫百貨店一級建築士事務所の山根です。

昨年より工事している「3つの土間の家」。

現時点までの現場レポートをお送りします。

 

リノベーションなので、解体するところもあります。

使えるところはそのまま利用し、それ以外は解体してリノベーションしていきます。

これは解体前。モルタル仕上です。

よく見ると西日の影響で劣化してしまっています。

改装後は金属サイディングになります。(改修範囲は1階のみ)

モルタルを剥がして、既存の下地を利用して外壁をつくります。

タイベック(防水シート)を張って、胴縁を施工した写真です。

少しでも気密性をアップさせたいと思って、大工さんにタイベックの継ぎ目に気密テープの施工をお願いしました。

この写真は既存部分の床と壁の下地(石膏ボード)を剥がしたところ。

構造体は鉄骨造ですが、壁は木下地で施工されていますね。

壁にはグラスウールの断熱材が入っています。

よく見ると柱の隣はグラスウールが入ってませんね。。。

柱も断熱せずに石膏ボードを張っていました。

これでは外部からの熱の出入りが防げません!!

ということで柱の隣の断熱欠損部にはグラスウールを足してもらいました。

柱も断熱材で囲みました。

一言にグラスウールといっても種類によって熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が違い、断熱性能も違います。

外部に面する壁を全て剥がして断熱材をグレードアップすることもできますが、今回は、既存のまま利用しようという計画です。

ですが、少しでも断熱性能をアップさせたいので柱廻りは断熱補強しました。

床下は断熱材が入ってなかったので既存の根太間に施工。

当時は今よりも断熱に関する意識が低かったんです。

今でも日本は先進国と比べてだいぶ出遅れています。

これは業界全体の問題ですね。

みなさん、金額だけで家を選んじゃだめですよ!

性能もきちんと見ましょうね。

とは言っても何がいいかはわからないかもしれないので、信頼のおける設計士や施工者をみつけましょう。

先ほどの写真のちょうど外側からの写真です。

排水のために土間を解体して配管を通して既存の合併処理浄化槽に繋ぎます。

土間コンクリートを解体するのは結構大変です。

この写真は既存のガレージ部分。

ここに鋼製束を立てて根太を組み、

合板を張って床をつくります。

この元ガレージはリビングになります。

床仕上材は桧材ですよ~。桧の良い香りが漂うリビングになりますよ~。

もちろん、床の下には断熱材。

既存の部屋。ここはそのまま部屋として使います。

でも、窓だけ変わっています。

二重窓になったんです。

元々はアルミサッシ(奥の黒く見えるサッシ)が付いてたんですが、樹脂製の窓(手前の白いサッシ)がプラスされました。

窓からの熱の出入りは大きいので、これだけでもエアコンの効率は変わります。

二重窓は防音にも効果が大きいですね。

 

今回紹介した以外にも、既存部分に収納が増えたり洗面室・浴室ができつつあります。

今回のレポートはここまでです。

正月のお休みを終えて現場もまた進んでいきます。

この後の工事もまたレポートしますね。